ロマンティック街道の始点としても知られるヴュルツブルク。8世紀からカトリックの司教たちがこの地域を治めていました。領主司教の住まいであった要塞や、豪華な宮殿をはじめ、歴史あるカトリック教会などが多く見られる美しい街です。
毎年ヴュルツブルクでは、5月末から約4週間、モーツァルト音楽祭が行われます。音楽祭の始まりは1921年。オーストリアのザルツブルク音楽祭などとも並んで、とても歴史あるモーツァルト音楽祭なのだそうです。世界中から演奏家たちが招かれ、街のあちらこちらで音楽が鳴り響きます♪
今回のドイツ旅行の日程が音楽祭の期間と重なり、参加することができたので、情報をシェアしてみたいと思います。
1. 音楽祭について
Mozartfest Würzburg
ヴュルツブルクのメイン会場は、世界遺産の「レジデンツ」。司教領主の住まいとして建てられた宮殿です。細部にわたるまで美しい装飾がほどこされ、豪華でまばゆいばかりの宮殿です。庭園も素晴らしいです。
音楽祭の期間中は、レジデンツの室内で様々なコンサートが開かれる他、庭園での野外コンサートも行われます。
さらに、ヴュルツブルクの街あちらこちらでも、コンサートやイベントが開かれます。フォーマルなものからカジュアルなものまで、様々な形でモーツアルトの音楽に触れることができる1か月間です。
↓↓↓ こちらがモーツァルト音楽祭の様子。はじめのドイツ語はなんて言ってるのかわかりませんが…. 雰囲気は伝わるかなと。
今回は、レジデンツで行われる室内管弦楽のコンサートのチケットが取れたので行ってきました。
日本やアメリカのクラシックコンサートは、大きなホールや劇場で行われるのがほとんどですが、レジデンツのコンサートは、宮殿内のお部屋で小編成のオーケストラが演奏します。
音楽の本場で、しかも世界遺産の宮殿で演奏を聴かせてもらえるなんて、ヨーロッパに住んでいない限り、なかなかないことですよね。とても貴重な経験ができて本当に良かったです。
2. 予約情報
コンサートやイベントのチケットは、「Mozartfest Würzburg」のホームページから英語かドイツ語で予約できます。
前の年の12月上旬から(第一週だと思います)スケージュールが公開され、オンラインで予約できるようになります。
♪ 2019年の音楽祭の予約
2019年の音楽祭のチケット予約は、オンライン決算ができなかったので、結構予約が面倒でした。
手順①: 2018年12月7日にオンラインで仮予約
手順②: 2019年1月中旬ごろ、ドイツから手紙がきました。「リクエストした席が空いています」というお知らせと、一月末までに同封のフォームにクレジットカード情報を記入してドイツに送り返してほしいとの内容でした。
手順③:入金確認後は、ドイツ在住であればチケットを郵送してもらえるとのこと。海外郵送はしないので、海外からの申し込みの場合は、ヴュルツブルクに到着してから、モーツァルト音楽祭の事務所でチケットを受け取るようにと言われました。
♪ 2020年の音楽祭の予約
今年の音楽祭のホームページをチェックしてみたら、オンライン決算ができるようになったと書いてありましたので、予約はずいぶん楽になったのではないかと思います。
ホームページによると、2019年12月5日からオンライン予約がオープン。2020年1月13日までは、一部のチケットがオンライン予約できないけど、1月13日以降はすべての予約可能なチケットがオンラインに表示されると書いてあります。
予約はホームページの「CONCERTS & TICKETS」のボタンから予約できます。
コンサートやイベントの一覧が表示されるので、好きイベントを選んで予約します。
例えば、下の図の例だと
①は、5/30・ダウンタウンで開かれるコンサート。入場無料。
②は、5/30・レジデンツの皇帝の間 (Residence, Imperial Hall)のコンサート。
③は、3/31・St. Stephan教会のコンサート。入場無料。
試しに②のレジデンツのコンサートをクリックしてみると、座席表が表示されます。
ページの左に座席カテゴリーと料金が表示されます。カテゴリー1が一番良い席です。
座席表で色が付いている座席が予約可能な座席です。緑色(カテゴリー6と7)の座席しか残っていませんので、カテゴリー1~5は完売のようですね。
①皇帝の間 (Kaisersaal または Imperial Hall)
②白の間 (Weißer Saal またはWhite Hall)
という2つの部屋がありますが、ステージは「皇帝の間」にあります。「皇帝の間」と「白の間」は隣り合っていますが、2つの部屋の間には壁があり、コンサート中は壁に付いている大きなドアを全開にしてあります。
「白の間」からは、席によってはオーケストラを垣間見ることはできますが、基本的に音のみの鑑賞だと思います。コンサート当日は、「白の間」には大きなモニターが2枚用意してあり、演奏中のオーケストラを映していました。
座席の予約は、座席表の上で好きな座席をクリックして選ぶこともできますし、
“To the best seat booking” というボタンを押すと、空いている座席から最良の座席を表示してくれます。
ちなみに、料金の右にあるドロップダウンを押すと、学割などの割引料金が表示されます。
3. 音楽祭の様子
♪ モーツアルト音楽祭の事務所
2019年の音楽祭では、海外から予約した場合にはチケットを家まで郵送してくれないということでした。ヴュルツブルク到着後、モーツアルト音楽祭の事務所でチケットを受け取るように言われました。
2020年以降の予約はどうかわかりませんが、もし事務所に行かなければならないようであれば、曜日によって営業時間がバラバラだったので、行く前に確認したほうがいいです。
モーツアルト音楽祭の事務所は、ヴュルツブルクの市庁舎の建物の中にあります。下に地図を添付しておきます。
→ モーツアルト音楽祭の事務所の地図
市庁舎の北側の通り「リュッカーマイン通り(Rückermainstraße)」から入ります。
市庁舎の前は広場になっています。広場の右手にモーツアルト音楽祭のオフィスがあります。モーツアルト車が停まっていました。
私のチケットあった~☆よかった~。
日付と座席に間違いないかチェック。座席は「皇帝の間 / 右3列目 / 3・4・5番」と書いてあるようです。
♪ レジデンツ
コンサートが開かれる「レジデンツ」は、世界遺産の宮殿です。昼間は観光客で賑わいます。宮殿と庭園は素晴らしいので、普通に観光で見学するだけでも価値があると思います。
→ レジデンツの地図
私たちは近くのホテルに宿泊していたので、徒歩で行きましたが、駐車場もたくさんあります。石畳なので、ヒールなど履いて行かれる方は足元に気を付けてください。
レジデンツの宮殿内部は写真撮影禁止なので、コンサートの様子は前に添付したyoutube 動画を参考にしていただければと思います。
♪ ドレスコード
ドレスコードについては、ホームページに詳しい記載はありません。街角のカジュアルなイベントから、レジデンツでの少しフォーマルなコンサートがありますので、イベントに応じた服装で参加する感じだと思います。
私たちが参加したレジデンツのコンサートは、男性のほとんどがスーツにネクタイ。女性はものすごくドレスアップしている方もいましたが、ワンピースやスーツなど、お出かけ風に少しオシャレして行けばよいと思います。5月末のドイツはまだ冷え込むこともあるので、私と母は温度調節可能なように、お出かけ用スーツで行きました。
音楽祭の期間の最初に、音楽祭の開催を祝うオープニングセレモニー(+オープニングコンサート)がレジデンツで開かれるようですが、こちらはフォーマルな服装で参加する方が多いようです。
ちなみに演奏会の時は、レジデンツの1階にクロークルームが用意されているので、コートなど演奏会に必要ないものは預けることもできます。
4. おわりに
ヨーロッパを旅行すると、街角でバイオリンを弾いている人がいたり、通りがかった小さな教会でミニコンサートが行われていたりして、素敵だなと思います。
大きなコンサートホールでの演奏会だけではなくて、いろんな形のクラシック音楽を楽しむことができるのも、音楽の本場、ヨーロッパの魅力の一つだと思います。
ヴュルツブルクのモーツァルト音楽祭、時期が合えば、是非行ってみて欲しいなと思います。
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