2019年秋の、イスラエル・ヨルダン旅行の記事を書いています。
エルサレムに滞在中、バスに乗って、日帰りでベツレヘムに行ってみました。
ベツレヘムは、イエス・キリスト誕生の地として知られているので、世界中からたくさんの巡礼者や観光客が訪れます。現在はアラブ人が住むイスラムの街となっています。
今回の記事では、ベツレヘムへのアクセス方法や、ベツレヘムの街の様子をシェアしてみたいと思います。
尚、この記事は2019年の情報です。情報が古かったり、間違っている場合は、下のコメント欄から教えていただけると嬉しいです。
1. ベツレヘムの行き方
ベツレヘムは、エルサレムの約10キロ南に位置しています。車だと30分前後の距離です。
*地図上のピンにカーソルを当てると、地名が表示されます。
アラブバス
エルサレム旧市街の北にある、アラブバスのターミナルからバスに乗って、ベツレヘムに向かいました。ダマスカス門から道路を渡ってすぐのところにあります。
→ バスターミナルの地図
アラブバスの営業時間や時刻表は、私も色々調べたんですが、オフィシャルなものが見つかりませんでした。ウェブのトラベルフォーラムによれば、ベツレヘム便は、朝6時くらいが始発で、15分くらいの間隔で頻繁に運行しているとのことです。
ターミナルの西の方に行くと、バス乗り場があります。
ベツレヘム行きのバスは、231番。21番ホームから乗りました。比較的きれいなバスでした。観光客らしき人がたくさん乗ってきます。
切符は運転手さんから購入でき、お釣りももらえました。この切符は2人分ですが、1人分片道 6.8NIS(=約220円)でした。
45分くらいかかって、ベツレヘムのバス停留所に到着。停留所は「Hebron Rd.(ヘブロン通り)」という通り沿いにあります。
→ ベツレヘム停留所の地図
ほとんどの人がここで降りていましたので、みんな観光客だったのかな。
バス停の周りには、たくさんタクシーが待機していて、客引きも多いです。イエスの誕生地などがある街の中心までは徒歩20分くらいなので、私たちは歩きました。
帰りも同じバス亭からバスに乗って、エルサレムに帰りました。
パレスチナ自治区
イスラエルは、ユダヤ系のイスラエル人が住む地区と、アラブ系のパレスチナ人が住む地区に分断されていて、未だに民族の対立が続いています。
→ パレスチナ問題の記事
ベツレヘムは「パレスチナ自治区」に含まれていて、アラブ人地区です。イスラエル⇔パレスチナ自治区の間を行き来するには、セキュリティーチェックポイントを通過しないといけません。
システムがいまいちよく分からなかったんですが、私たちの場合は、行きはセキュリティーチェックはありませんでした。
ベツレヘムからエルサレムに帰ってくるときは、セキュリティーチェックがあって、軍服を着た人が2人バスの中に入ってきて、車内を点検していました。乗客の半分くらい(地元の人かな?)は、バスを降りてチェックを受けているようでした。
私たちはどうしてよいのかわからなかったので、バスの中に待機していましたが、質問なども特にされず、そのまま通過させてもらえました。セキュリティーチェックは10分くらいでした。
2. 分離壁の落書きアート
2,000年頃から、イスラエル政府は、イスラエルとパレスチナ自治区の境界線に沿って、分離壁を作り始めました。
→ 分離壁の説明(ウィキペディア)
イスラエル政府の言い分は「パレスチナ人のテロから身を守るため」ということらしいですが、パレスチナ人の生活が分断されて問題になっています。国際連合からも、特定民族への差別行為として非難決議が出されているようです。
ベツレヘムには、分離壁に描かれた「落書きアート」が名所となっている場所があります。パレスチナ人を支持する絵や、平和への願いを込めた絵が、分離壁いっぱいに描かれています。
落書きアートが見れる場所は、先ほどのバス停から、ヘブロン通りを10分くらい北に歩いたところにあります。Google マップだと、「The Palestinian Conflict Transformation Center」辺りを目指して行くと、分離壁が見えてきます。
→ 地図
スーパーマリオの落書きも。
ストリートアーティストの「Banksy(バンクシー)」が、ベツレヘムの各地に落書きを残していて、彼の絵を見たくて来る人も多いみたいです。
左から
① Rage, Flower Thrower
② The Armoured Dove
③ The Girl Frisking the Soldier
① Rage, Flower Thrower は、手榴弾の代わりに花束を投げる男の人が描かれています。上の写真は、残念ながら誰かが描いたコピーの落書き。バンクシーが描いた本物は少し離れたところにあるようで、探す時間がありませんでした。
② The Armoured Dove は、防弾チョッキを着た平和の白いハト。「Palestinian Heritage Center」の建物の壁に描かれています。
→ Palestinian Heritage Center の地図
③ The Girl Frisking the Soldier は、昔は誰でも見れるところにあったらしいのですが、今は絵を囲って土産屋が建っていて、お店が開いていないときは見れないそうです。土産屋は、ヘブロン通り沿いで、「Jacir Palace Hotel」の向かい辺りにあったと思います。
→ Jacir Palace Hotel の地図
こちらは、「ウォールド・オフ・ホテル(The Walled Off Hotel)」。全室が分離壁に面していて、「世界一眺めの悪いホテル」と言われているそうです。
→ The Walled Off Hotel の地図
バンクシーをはじめ、アーティストたちがデザインを手がけたアートホテルで、ホテル内には、パレスチナ紛争の博物館や、ピアノバーがあるらしいです。
ウォルマートもあった ♪
3. おわりに
今回の記事では、エルサレムからベツレヘム行きのバスの乗り方と、ベツレヘムにある分離壁の落書きアートを紹介してみました。
次回の記事では、ベツレヘム中心部の街並みや、イエス・キリストの誕生の地「聖誕教会」を紹介してみようと思います。お楽しみに☆
■ ヨルダン・イスラエル旅行記
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■ ベツレヘムの聖誕教会
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